乳歯と永久歯の違いについてわかりやすく解説
歯は、健康にとって重要な役割を担っています。
食事の時に、食べ物を細かく砕いて消化しやすくするだけでなく、脳に刺激を与えたり、体のバランスを保つ役割もあります。
正しく歯を磨いて清潔に保つことは、体全体の健康にとっても大切なのです。
ここでは乳歯から永久歯まで歯についてみていきます。
乳歯から永久歯への生え変わりの流れ
人間は、生まれて暫くすると乳歯が生えてきます。
乳歯が生えてくると食べ物をかめるようになり、顔の形も整ってきます。
生後8か月くらいで下の乳中切歯が生え、次に上の乳中切歯が生えてきます。
その後、前から奥に向かって順番に生え揃ってくるのです。
乳歯は、虫歯になると進行が速いです。虫歯になると、永久歯にも影響が出るので注意が必要です。
通常は、6歳くらいから7歳頃にかけて永久歯に生え変わります。
永久歯は、あごの中で時間をかけて成長します。
そして、根が作られ、乳歯の根は徐々に溶けてきます。
根が溶けてなくなると、乳歯が抜け落ちて新しい歯が生えてくるのです。
永久歯の種類や構造・特徴について
永久歯は、親知らずを含めると32本になります。
形状によって3種類に分けることができ、それぞれ異なる役割を担っています。
切歯は、食べ物をかみ切る歯です。
中切歯は、平べったくて根が円形です。
側切歯は、中切歯と似た平べったい歯です。
食べ物を切り裂く役割を担っているのが、犬歯です。
犬歯は、先がとがっていて、あごの動きの基本となります。
臼歯は、食べ物をすりつぶすための歯です。
上の第1小臼歯は、下あごの固定のために重要な役割を持つ歯です。
第2小臼歯は、噛み合わせの時に安定を保ちます。
第1大臼歯は、食べ物を噛む時に最も重要になる歯です。
第2大臼歯は、12歳前後で生えてきます。
第3大臼歯は、親知らずと呼ばれ、生える時期は人によって違います。
第1大臼歯は、噛む力が最も強く、噛み合わせの基本となります。
虫歯になりやすいため、積極的に虫歯の予防を行うことが大事です。
第1大臼歯が虫歯になりやすいのは、奥に生えているため歯磨きが難しいことも影響しています。
生えてから上下の歯がかみ合うまで1年くらいかかり、その間に汚れがたまりやすいのです。
第1大臼歯は、噛み合わせの溝が複雑なため汚れやすく、丁寧に歯を磨いて徹底的に汚れを除去する必要があります。
人間の体の中で最も固いのがエナメル質で、歯の象牙質、歯髄を覆っています。
象牙質は、神経を取り囲んでいる組織で、虫歯が象牙質まで進むと、痛みが出ます。
歯髄は、神経と血管が集まる大切な組織です。
歯槽骨や歯根膜は、歯茎によって守られています。
歯槽骨は、歯を支える組織で、セメント質は、歯根部の表面を覆っています。
歯根膜は、クッションの役割をして歯槽骨に刺激が伝わらないようにします。
正しい歯のお手入れ方法
子供から大人に成長するにつれて、人間のあごは大きく成長します。
歯も、乳歯から永久歯へと生え変わって噛む力が強くなるのです。
生えたばかりの歯は、白に近いですが、永久歯は黄色味を帯びています。
欧米では、幼少時から親が子供の歯のケアを徹底している家庭が多いです。
最近は、日本でも歯のケアに熱心な家庭が増えており、歯科クリニックも、予防歯科に力を入れているクリニックが多くなっています。
子供の頃に正しい歯磨き方法を習っていると、丈夫な歯を維持できる確率が高くなります。
予防歯科は、虫歯や歯周病になる前の予防を重要視しています。
歯科クリニックなどでプロによるケアを受け、歯科医や歯科衛生士の指導に基づいた毎日のケアにより、歯を清潔に保ちます。
定期的に歯科クリニックで歯の健診を受けることで、さらに歯のトラブルを予防できます。
予防歯科の基本は、歯が生えた時から歯の健康を考えることです。
歯を失ってしまうと、生活の質が下がってしまいます。
そうならないためにも、正しい歯の手入れが重要となってくるのです。