虫歯になる原因やメカニズム!ほうっておくとどうなる?
甘いものを食べると虫歯になる、歯を磨かなければ虫歯になると、私たちは小さいころから当たり前のように言われてきたことでしょう。
そして多くの大人が、一度は虫歯になった経験があることでしょう。
ここでは虫歯の原因やメカニズム、そして虫歯を放置した際にどうなるのかについてご紹介します。
虫歯のメカニズム
そもそも虫歯になるメカニズムとしては、私たち人間が食事の際に糖を摂取すると、歯についた歯石の中にいるミュータンス菌が酸を作り始めます。
そして口の中の酸の度合いが高まると、歯のミネラルやカルシウム、リンなどが溶け出します。
通常であれば、食べ物を食べて時間が経過すれば、唾液が酸を中和したり洗い流してくれます。
そのため口の中は中性の状態に戻ります。
これを歯の再石灰化と呼んでいます。
このように口の中では、歯の成分が溶け出したり、再石灰化を繰り返しているといえます。
しかし飴やお菓子などを食べている時間が長い場合や、甘い飲み物を常に飲み続けているなどして、糖分を多く摂取し過ぎてしまうと、口の中では再石灰化できない状態が続いてしまいます。
これによりどんどん進行することになります。
これが虫歯ができるメカニズムと言えるでしょう。
虫歯の原因について
そして虫歯の原因としては、歯磨きをしないこと、歯をしっかりと磨けていないことが、第一の原因となることがわかります。
しかしこれ以外にも、様々な理由を持ち合わせています。
ミュースタン菌は食べ物の中でも、特に糖分の多いものを好む特徴があります。そのため糖分が多い食べ物を摂取していると、虫歯のリスクが上がるといえるでしょう。
また歯は思っているほど強くはありません。
私たちの歯の表面はエナメル質で覆われています。
しかし歯を作る段階で、これがうまくつくられないケースもあります。
すると歯を守る役割がなくなってしまうので、当然のことながらミュースタン菌の侵略を許すことにつながります。
生まれたばかりの赤ちゃんの口の中には、ミュースタン菌はいません。
しかし親がかみ砕いた食べ物を食べさせたり、親と同じ食器を使うなどして、感染することも多く見られます。特に6歳ぐらいまでの乳幼児がいる家庭では、十分な注意が必要です。
殺菌作用のある唾液の働きが弱い場合にも、ミュースタン菌の侵略を許すことになります。
唾液には菌に抵抗する力が備わっていますが、これが少ないと菌の活動が強まります。
そして処置歯の詰め物が古くなっている場合には、そこから菌が入り込むことも考えられます。
詰め物の奥までは歯ブラシがうまく届くことはないでしょう。
そのため詰め物と歯の間で、菌が活動を続けることになります。
このように菌の状態や口腔環境、食生活が大きく関係していることがわかります。
虫歯を放置するとどうなる?
たとえ虫歯があることがわかっていても、まだ痛みがないから、歯医者に行く時間がないからなどの理由で、歯医者に行かない人もいることと思います。
初期の段階では確かに痛みを生じませんが、進行して歯の内部の神経に達すると、大きな痛みを感じるようになります。
冷たいものや熱い食べ物を口に入れた時には、その刺激を敏感に感じることになるでしょう。
これがさらに悪化することによって、痛みで仕事や勉強が手に付かなくなったり、集中力がなくなることも考えられます。
そして更なる放置は、口の中だけでなく、全身に様々な症状を引き起こすきっかけとなります。
歯の痛みが発生すると、それに伴い頭部や首、肩などの期に収縮し、肩凝りや頭痛が発生することも珍しくありません。
歯の痛みによって、食事をする際に、片側の歯だけを使うようになると、顔の片側部分だけが疲れてしまい、これも頭痛を引き起こす引き金となります。
そのほかにも骨髄炎や副鼻腔炎、顎関節症や顔面神経痛を引き起こすことも考えられます。
さらには脳梗塞や心筋梗塞、脳腫瘍、多臓器不全など、命にかかわる重大な病気につながることもあり、放置すれば放置した分だけ治療費も大きくなっていくことでしょう。