赤ちゃんに口内炎ができた場合、歯磨きしても大丈夫?
赤ちゃんは母乳やミルクのように赤ちゃんが成長するために必要な栄養が含まれたものを飲んでお腹を満たしています。それにより免疫が高まり病気になりにくいと一般的に言われています。しかし、赤ちゃんでも口内炎になることはあります。
赤ちゃんに口内炎ができた場合、歯磨きはどうすれば良いのでしょうか?
赤ちゃんにできやすい口内炎とは?
特になりやすいのはヘルペス性口内炎と呼ばれるもので、母親や兄弟などから感染する事が多いものです。
ちょうど免疫が弱まってくる生後半年以降に発症する病気です。
他にもヘルパンギーナ、手足口病、カンジダなどが考えられますが、いずれもヘルペス同様に栄養不足、免疫が低下している状態で発症するものです。
歯磨きはどうすべき?
そんな口内炎になった場合には、高熱が出て、歯茎が腫れてくるので、歯磨きをすれば出血をしてしまいます。
また無理に磨いたことで歯茎に傷がつき、そこに細菌が入り込みさらに炎症がひどくなる可能性もあります。
感染してから歯茎の腫れが治まるまでは1週間から2週間位はかかるので、その間は歯磨きをしないようにするべきです。
歯磨きができない間のオーラルケア方法は?
しかしながら、歯磨きをしないとなれば、今度は虫歯になってしまいます。
大人が歯磨きの後に、口内洗浄をする洗口液がありますが、殺菌作用はあるけれども、歯についた汚れまでは落とすことが出来ません。
その点を考えると、緑茶でうがいを行なうことが理想的です。
緑茶にはカテキンと呼ばれる成分が含まれています。
このカテキンが虫歯の原因であるミュータンス菌の繁殖を抑える事ができるので、歯磨きをしていない時に虫歯が進行することを防いでくれるのです。
既に離乳食を与えているのであれば、ビタミンの補給が早く回復をさせるためには必要なことなので、その点を考慮した食事にしておきましょう。
もちろん、歯茎が腫れている状態では、物を食べることが難しいので、そのまま飲み込むことが出来るものにしておきます。
洗口液については、虫歯の予防という効果は薄いけれども、口内炎を早く治療するということでは効果があります。
口内炎は、つまり細菌が繁殖して炎症が起きている状態ですから、洗口液でうがいをしてその繁殖を止めることが出来れば、炎症が静まるのです。
また、同じように殺菌作用があるうがい薬を使用しても、口内炎を早く鎮める事ができます。
洗口液もうがい薬もないときには、塩水でうがいをすることも殺菌作用があるので効果があります。ただし、歯茎が腫れて出血している時に、塩水でうがいをすれば、赤ちゃんが痛がってしまうので、あまり無理をさせないことです。
赤ちゃんにやってはいけないオーラルケア
逆に赤ちゃんにはやってはいけないことは蜂蜜を使うことです。
蜂蜜には殺菌作用があることで知られていますが、1歳未満だと蜂蜜に含まれるボツリヌス菌の芽胞が入って、乳児ボツリヌス菌となるかもしれません。
ボツリヌス菌は命を落としかねないので、このような時にかかわらずあげるべきではありません。
口内炎中にどうしても歯磨きをしたい場合
それでも歯磨きをしたいのであれば、柔らかいガーゼなどで丁寧に拭ってあげましょう。
力を入れてしまうと痛みを感じてしまいますし、出血が起きるかもしれないので、加減が大切です。そのときには、虫歯菌の繁殖を抑えるフッ素ジェルを使いましょう。
それから、口の中が乾燥している状態では、細菌が繁殖しやすい状態になってしまいます。
こまめに母乳、ミルク、水を口に含ませて、湿り気のある状態にしておきましょう。
自己判断せず専門の医療機関を受診することが大事
家で赤ちゃんの歯を守ることが大変だと思ったら、小児科で消毒をしてもらうというのも考えておきましょう。
まずどのような細菌やウイルスが原因なのかということが、素人ではわかりません。
その状態で正しい対応をしようとしても、出来るものではないのです。
親が抱え込むよりも、専門家の医師が対処したほうが確実で安心であることは理解しておきましょう。
ついでに歯垢の除去もやってもらえば、その後で口内のトラブルが起きることを防ぐことも出来ます。ヘルペス治療薬などの薬物療法も行えるので、早く炎症が静まります。