子供用の歯磨き粉は研磨剤無添加がおすすめ!その理由は?
子供が使う歯磨き粉は研磨剤が入っていないものが良いです。
子供の歯は大人と比べるとエナメル質が弱いという特徴を持っています。
研磨剤によって歯が削られると、もろいエナメル質に影響が出ます。
歯のエナメル質を削ってしまう研磨剤ですが、どうして歯磨き粉に配合されるのでしょうか?
研磨剤の配合目的とは?
そもそも研磨剤は歯を白くするために配合されています。
コーヒーなどの着色成分が歯に付くと黄ばんで見えるので、研磨することで元の白い歯にしてくれます。
ほとんどの人が白い歯に爽やかさや清潔感を持っているので、市販の歯磨き粉の多くにホワイトニング効果を期待しています。
歯の表面を削る成分にも色々な種類がありますが、最も有名なのがハイドロキシアパタイトです。
ハイドロキシアパタイトは歯や唾液などにも含まれるので、人体に害はありません。
歯を削ってエナメル質が壊されても、再石灰化によりエナメル質を修復することができます。
よって大人がハイドロキシアパタイトを利用しても歯がもろくなることはありません。
研磨剤が子供用歯磨き粉におすすめできない理由
しかし子供はエナメル質を傷つけてしまう可能性があります。
歯磨きのコツがまだ分かっていない場合、汚れを落とそうと力任せにゴシゴシと磨きます。
エナメル質の損壊が修復を上回れば、ハイドロキシアパタイトの特性は生かされずエナメル質がどんどん薄くなります。
大人が虫歯を防ぐために丁寧に磨くように言いつけていると、歯磨きの時間が長くなって歯を削りすぎてしまいます。
再石灰化を行わなれなければ、歯の表面に傷が残って色が染み込みやすくなります。
研磨剤入りの歯磨き粉は、きちんと歯や歯磨きの知識を持った大人がホワイトニングの補助的な物として上手く使わないと歯にとってダメージが大きいです。
硬いエナメル質を壊すほどなので、歯茎にはもっとダメージが及びます。
中高年でなくても歯磨きの仕方や生活習慣により歯周病になります。
歯周病で赤く腫れた歯茎が傷を付けられると、炎症は悪化し治りかけた部分も再発します。
よってこれから歯をどんどん強くさせていかなければならない子供には向いていません。
研磨剤を使用せずに歯を白くする方法もある
歯磨きは口の中の雑菌を除去して、虫歯や歯周病を防ぐのが目的でホワイトニングができなくても十分に満足することができます。
しかし歯に頑固な着色ができていると、大人はそれを白くさせたいと考えます。
子供同士でも歯が黄ばんでいることで、からかいやいじめの対象になるケースもあります。
その場合は研磨剤を使わずにホワイトニングができる歯磨き粉を選びます。
該当する商品にはリンゴ酸やポリリン酸ナトリウムなどが配合されているのが一般的です。
これらは汚れを浮かせることで着色汚れを解消します。
歯や歯茎を傷つけないので安心です。
ただし、リンゴ酸などの酸性成分によって口内のpHが酸性に傾くと歯が溶け出すため、長時間の使用などには注意が必要です。
ほとんどの商品がインターネットを通して販売されています。
スーパーやドラッグストアなどで手軽に購入できるものは、大量生産され研磨剤を使用したものが多いです。
歯を削らない歯磨き粉は香味剤や発泡剤など他の添加物も配合しないことで、安心して使えることをアピールしているものが多くなっています。
市販のものより成分にこだわっているため価格は高い傾向にあります。
そういった歯磨き粉の多くはインターネット販売を利用すれば初回限定割引や定期購入などで少し安い状態で買うことができます。
無添加の歯磨き粉を推奨する歯科医師もいらっしゃるようです。
私たちの口の中で起こる問題のほとんどが、雑菌が繁殖したことによる虫歯や歯周病、口臭です。
歯が白くないことは見た目を過剰に気にしなければ問題ありません。
歯を削ったり良い香りに包まれて磨いたりしても虫歯を予防することはできません。
自宅の歯磨きで十分に歯を白くできないと不満を持っているならば、定期的に歯科医院に行ってクリーニングを受けるという方法もありますので、セルフケアと併せて上手に利用されるとよいでしょう。