子供が手足口病にかかっている間の歯磨きについて!していいの?
子供の歯磨きは大切という認識があればあるほど、子供の口内にトラブルが起こっている時の対処法が気になるものです。
出血していたらどうしたらいい?口内炎ができている時は?など疑問はつきません。
そして、子供に起こる病気の一つに手足口病という症状があり、手足口病の場合も口内にトラブルが起こってしまい、その際の歯磨きについてお悩みのご両親も多いと思います。
ここでは手足口病の際の歯磨きについてみていきます。
手足口病とは?
手足口病とは夏の時期に乳児や幼児をはじめとした子供を中心に、幼稚園や保育園、学校などで大流行する夏風邪の一種です。
近年では感染者が非常に急増し、夏だけではなく一年中みられる病気にもなってきています。
免疫力が低下していると、幼い子供だけではなく大人もかかり、大人の場合には感染すると重症化する恐れがあることから注意が必要です。
手足口病にみられる代表的な三つの症状としては、発熱、咽頭痛、水泡が挙げられます。
初期症状として2日から3日間ほど発熱があり、場合によってはかゆみが生じるケースもあります。
初期症状から2日間ほどたつと複数の水泡や発疹が見られるようになるのが特徴です。
水疱や発疹が出る部位としては、手足口病という名前のことから手や足、口の中に発疹が現れるケースが多いですが、お尻や口のまわり、おなかなど、発疹が全身に現れるケースもあります。
子供の場合は、手足の水泡についてはそれほど痛みやかゆみがあるわけではありませんが、口の中に水泡ができてしまうとつぶれやすく、痛みを生じることが多く見られます。
この水疱やのどの痛みによって食欲が落ちることもあり、おなかがすいているのに食べられないために、泣き叫ぶ子供も多く見られます。
そのほかにも場合によっては下痢による脱水症状や、ごくまれに髄膜炎を合併するなどの症状があらわれることもあります。
手足口病の治療方法としては、特効薬は残念ながらなく予防するための抗ウイルス剤やワクチンなども存在していません。
そのため適切な対処法としては、安静を保ち自然に治るのを待つしかありません。
治るまでには1週間から10日ほどかかり、そのあいだはそれぞれの症状に合わせて対処を行っていく必要があるでしょう。
手足口病発症中の歯磨きについて
手足口病では口の中に水泡ができるため食事もままならず、歯磨きができないことも多く見られます。
口の中に水泡ができてしまうと歯磨き行う際に歯ブラシが刺さって痛いので、歯磨きを嫌がる子供も多く見られます。
しかし親としては歯を磨かないということは、歯に付着した汚れを落とすことができずに、虫歯になるリスクを高めてしまうので、できるのであれば歯磨きはしたいところです。
どうしても歯が磨けない場合には、お茶でうがいをしたり、重曹を溶かした水でぶくぶくとうがいをしたり、口の中の水泡に当たらないようにガーゼで拭き取ったり、デンタルフロスだけをしっかり行うという方法などがあげられます。
できるのであれば水泡のところを指でそっと隠して、水泡に歯ブラシの先が当たらないように磨くと良いでしょう。
これらの方法を行って、手足口病の期間を乗り切るしかありませんが、できることならば、口の中の水泡を早く治したいものです。
口の中の水泡を早く治すための対処方法としては、まずおすすめなのが塩水うがいです。
塩を溶かした水でうがいをすることで、患部を殺菌して洗い流すことができます。
小指の頭ぐらいの塩を、コップの3分の1ほどの水で濃いめにとき、患部にあてるようにしながらぶくぶくとうがいを行います。
少し痛みを感じることもありますが、だんだんと痛みは和らいでくるでしょう。
そしてはちみつを水泡の部分に塗るという方法もあげられます。
指の先にはちみつを少しだけ取り、患部に直接塗る方法です。
はちみつは甘くておいしいため、子供も喜んで塗りたがることでしょう。
しかしはちみつにはボツリヌス菌が含まれているので、1歳未満の赤ちゃんには絶対に与えないように注意しましょう。
歯磨きをしなければならないからと言って、口の中の水泡が痛いのに無理やり歯ブラシを使ってしまうと、それがトラウマになってその後の歯磨きに影響を及ぼす可能性もあります。
病気のときは仕方がないと割り切って、うがいやデンタルフロスの使用など、できることをしっかりと行うようにしましょう。